「ゆるむ」ってどんな感覚?

こんにちは、ひでゆきです。

高校野球の時はチームの4番を任されていました。

舞台は3年夏の甲子園県予選。
ベスト32をかけての大事な試合。

相手は強豪のシード校。

外では蝉が大声で鳴き、
観客席は母校の応援団やチームメイトが
メガホンを口に当て精一杯に選手を鼓舞する。

格上のシード校を倒せばチームにもより大きな勢いがつき
今後を占う意味でもとても大事な一戦。

試合は序盤から両チームのエース同士がキレのある速球と変化球をコーナーいっぱいに投げ込み
両チームとも点が取れないまま試合は5回を終えて終盤へ向かう。

6回の攻撃に入る。
打順は1番から。

フルカウントまで粘り四球をもぎ取る。
久し振りの先頭打者の出塁。

2番が送りバントを決め1死2塁。
スコアリングポジションにランナーを進め、
打順はクリーンナップになりこの試合一番のチャンス。

打席には3番。
しなやかな体の使い方をするアベレージヒッタータイプのバッター。
ただ相手投手もシード校のエース。
当たり前の様に低めに丁寧にボールを集め長打を防ごうとする。

1ストライク1ボールから低めの真っすぐを新で捉え
レフト前に強烈なクリーンヒット。

そして1死1.3塁で4番の自分の打席。
このチャンスで何とかチームのためにと気合を入れる。
集中力は最大に。

心を鎮め全神経を相手投手に集中する。

セットポジションから素早いクイックで低めに伸びのあるストレートが向かってくる。
その瞬間周りの景色がゆっくりになる。

自分の中にある、
時間はゆっくりと過ぎていき、

見える景色はすべてがゆったりと、
でもはっきりと見えるあの感覚。

芯でとらえたボールは高々と宙に舞い
風にも乗りどんどん伸びていく。

高まる歓声。
皆の期待を胸に打球はグングン伸びていく。

ボールの行方は、、、

それは見事な外野フライ。。。(笑)

本当はホームラン打ちたかった(笑)

結果それが決勝点となり、チームは晴れてシード校を破り
次の試合へ駒を進めました。

っていう経験があります。

今思えばその時の、

「自分の中にある、
時間はゆっくりと過ぎていき、

見える景色はすべてがゆったりと、
でもはっきりと見えるあの感覚。」

ゆるんだ時の感覚を文字に表すとしたらこういう表現が近いです。

ただ単純に力を抜くのは「たるむ」状態。
そこには「目の前への意識」が存在しない。

そうではなく、

「緊張」と「たるみ」が同時に存在し、
今ここに集中しきっている時

が、ゆるんでいる状態。

誰でも一度は大なり小なり目の前の事に全力で集中した経験があると思います。
それはスポーツに限らず、

受験勉強やテストの時、
子供の頃にゲームに夢中になったあの日、
友達と遊んだあの瞬間、
漫画や小説をただひたすらに読み込んだ日々、

「ゆるむ」って感覚は、
何にも縛られずに夢中になって行動したあの感覚の状態です。

ただ社会人になると、
どうしても自分以外の事に追われることが多くなります。

子供や学生のころと違い当然関わる人の数は増えます。
自分の時間を削ってでも、仕事、家族、友人たちのために行動する事もあると思います。
未来に対しての不安や心配もどうしても昔より増えていきやすい。

今の自分に対してやるべき事がどんどん増えていくんですよね。

それは心の分母に対して分子ばかりが増えていく状態で、
逆に子供の頃は分母に対しての分子が少なく、心に余白があったから

目の前のことすべてが初めてで新鮮で、
周りを気にせずとことん打ち込めるんですよね。

なので、
大人である今、
夢中になれる自分になれたら、
目の前の仕事も、人間関係も
いつも通りの日常がすごく楽しい日々に変わっていくと思うんですよね。

ゆるむほどに周りの雑念が消え、視野が広くなるから
相手の事がすごくよく見えてきます。

夢中になるから心から楽しめる。
色んな気付きや発見があり、予想以上の結果が出る。

だからこそ「ゆるむ」程にどんどん毎日が楽しくなっていきます。

子供の頃によく感じてた夢中になるあの感覚。
自分の中の「ゆるむ感覚」を知るきっかけになれば幸いです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました!

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